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GemMed塾 大学病院本院群を取り巻く現況を解説 ~昨今の特定病院群・標準病院群の経営努力とは~

ICU勤務医師に求められる「特定集中治療に習熟していることを証明する資料」の詳細を明確化—疑義解釈53【2022年度診療報酬改定】

2023.7.21.(金)

厚生労働省は7月19日に、2022年度の診療報酬改定の疑義解釈(その53)を公表しました。

今回は、「特定集中治療室管理料」と「注射薬」に関して医療現場の疑問に答えています。

A301【特定集中治療室管理料】については、施設基準の解釈通知において「専任の医師が常時、特定集中治療室内に勤務していること。当該専任の医師に、特定集中治療の経験を5年以上有する医師を2名以上含むこと」が求められています。

このうち「特定集中治療の経験を5年以上有する医師」については、2014年度診療報酬改定の疑義解釈(その1)の問43において「集中治療部門での勤務経験を5年以上有しているほか、特定集中治療に習熟していることを証明する資料を提出すること」との考えが示されました。。

このうち「特定集中治療に習熟していることを証明する資料」については、2014年度診療報酬改定の疑義解釈(その2)の問22において、次を意味することが示されました。

▽日本集中治療医学会等の関係学会が行う特定集中治療に係る講習会を受講していること、特定集中治療に係る専門医試験における研修を含むもの

▽関係学会が行う特定集中治療に係る講習会の資料については、合計30時間以上の実講義時間の受講証明(講師としての参加を含む)、および▼呼吸管理(気道確保、呼吸不全、重症肺疾患)▼循環管理(モニタリング、不整脈、心不全、ショック、急性冠症候群)▼脳神経管理(脳卒中、心停止後症候群、痙攣性疾患)▼感染症管理(敗血症、重症感染症、抗菌薬、感染予防)▼体液・電解質・栄養管理、血液凝固管理(播種性血管内凝固、塞栓血栓症、 輸血療法)▼外因性救急疾患管理(外傷、熱傷、急性体温異常、中毒)▼その他の集中治療管理(体外式心肺補助、急性血液浄化、鎮静/鎮痛/せん妄)▼生命倫理・終末期医療・医療安全—の内容を含むものとする

あわせて、2014年度診療報酬改定の疑義解釈(その8)の問4において、「日本集中治療医学会が行うMCCRC(Multiprofessional Critical Care Review Course)in JAPAN、大阪敗血症セミナー、リフレッシャーセミナー、終末期医療における臨床倫理問題に関する教育講座が、実講義時間として合計30時間以上行われた場合は該当する。ただし、当該研修に加え特定集中治療に係る専門医試験における研修も行っていることが必要である」旨も明らかにされました。



さらに今般の疑義解釈53では、次の要件を満たす場合に「日本集中治療医学会が行うJICECセミナーが該当する」ことが示されました。

▽他の講習等と組み合わせる場合を含め「実講義時間として合計30時間以上である」

▽下記の内容を全て含む(講師としての参加を含む)ことを示す受講証明がある
▼呼吸管理(気道確保、呼吸不全、重症肺疾患)▼循環管理(モニタリング、不整脈、心不全、ショック、急性冠症候群)▼脳神経管理(脳卒中、心停止後症候群、痙攣性疾患)▼感染症管理(敗血症、重症感染症、抗菌薬、感染予防)▼体液・電解質・栄養管理、血液凝固管理(播種性血管内凝固、塞栓血 栓症、輸血療法)▼外因性救急疾患管理(外傷、熱傷、急性体温異常、中毒)▼その他の集中治療管理(体外式心肺補助、急性血液浄化、鎮静/鎮痛 /せん妄)▼生命倫理・終末期医療・医療安全—

▽特定集中治療に係る専門医試験における研修も行っている

なお、オンライン会議システムやe-learning形式等を活用した研修に関しては、2022年度診療報酬改定の疑義解釈その1の問257で「出席状況の確認」「双方向コミュニケーション・演習方法」「理解度の確認」などに留意することが求められている点に注意が必要です。



また、疑義解釈53では、注射薬に関して次のような点が明らかにされました。長引く医薬品の供給不安が、様々な医療現場に大きな影響を及ぼしており、早期の改善・解消が望まれます。

▽硝子体手術時の硝子体可視化、糖尿病黄斑浮腫、糖尿病黄斑浮腫・網膜静脈閉塞症・非感染性ぶどう膜炎に伴う黄斑浮腫の軽減に用いる「マキュエイド眼注用40mg」の出荷停止に伴い、関係学会から「他剤で代替できない患者に対しては、合成副腎皮質ホルモン剤の『ケナコルト-A筋注用関節腔内用水懸注40mg/1mL』を代替品として使用する」よう周知されている。これに従った場合、「代替薬の有無等を考慮の上、レセプト摘要欄に『投与の理由』を記載することにより、個々の症例ごとの医学的判断に基づいて診療報酬算定の可否を判断」する



【これまでの疑義解釈に関する記事】
▽その1に関する記事はこちら(看護必要度)こちら(感染対策向上加算)こちら(急性期充実体制加算)
▽その3に関する記事はこちら(地域包括診療料・加算、感染対策向上加算、術後疼痛管理チーム加算、高度難聴指導管理料、外来腫瘍化学療法診療料、バイオ後続品導入初期加算
▽その4に関する記事はこちら(感染対策向上加算)
▽その6に関する記事はこちら(感染対策向上加算、ICU、早期離床・リハビリ加算、成育連携支援加算など)
▽その7に関する記事はこちら(電子的保健医療情報活用加算、術後疼痛管理チーム加算、地域包括ケア病棟入院料、看護補助体制充実加算、平均在院日数、看護必要度など))
▽その8に関する記事はこちら(サーベイランス強化加算、術後疼痛管理チーム加算、特定集中治療室管理料、回復期リハビリテーション病棟入院料、看護補助体制充実加算、早期栄養介入管理加算、二次性骨折予防継続管理料、透析時運動指導等加算、周術期栄養管理実施加算)
▽その10に関する記事はこちら(感染対策向上の加算(入院・外来)、急性期充実体制加算、データ提出加算、摂食嚥下機能回復体制加算、ネブライザ、受診時定額負担(紹介状なしの患者に対する定額負担))
▽その12に関する記事はこちら(報告書管理体制加算、早期栄養介入管理加算、一般病棟用の重症度、医療・看護必要度、特定集中治療室用の看護必要度、肝エラストグラフィ加算、自家脂肪注入、腹腔鏡下子宮瘢痕部修復術、電子的保健医療情報活用加算)
▽その14に関する記事はこちら(医師事務作業補助体制加算、報告書管理体制加算、外来腫瘍化学療法診療料、バイオ後続品導入初期加算、こころの連携指導料(I)、下肢創傷処置)
▽その15に関する記事はこちら(感染対策向上加算、外来感染対策向上加算、地域包括診療加算・地域包括診療料、急性期充実体制加算、一般病棟用の看護必要度、ICU看護必要度、不妊治療)
▽その18に関する記事はこちら(摂食嚥下機能回復体制加算、検査料、特定薬剤管理指導加算(調剤報酬)、服用薬剤調整支援料2(同))
▽その19に関する記事はこちら(感染対策向上加算・外来感染対策向上加算、外来腫瘍化学療法診療料、特定行為に係る看護師の研修制度、発達及び知能検査、人工腎臓(導入期加算)、鏡視下咽頭悪性腫瘍手術、鏡視下喉頭悪性腫瘍手術、訪問看護情報提供療養費、訪問看護ターミナル療養費)
▽その23に関する記事はこちら(感染対策向上加算、救命救急入院料・特定集中治療室管理料、地域包括ケア病棟入院料、慢性維持透析患者外来医学管理料、腹腔鏡下直腸切除・切断術、不妊治療に係る検査、DPC(特定入院料に係る加算の取り扱い))
▽その28に関する記事はこちら(初診料・外来診療料、サーベイランス強化加算、高血圧症治療補助プログラム加算、下肢創傷処置管理料、重症度、医療・看護必要度、紹介状なし患者の定額負担など)
▽その32に関する記事はこちら(感染対策向上加算、ICU等の重症患者対応体制強化加算、レセプトの記載要領など)
▽その34に関する記事はこちら(電気味覚検査)
▽その35に関する記事はこちら(在宅経管栄養法用栄養管セット加算)
▽その37に関する記事はこちら(不妊治療関連)
▽その39に関する記事はこちら(小児への解熱鎮痛剤投与関連)
▽その44に関する記事はこちら(がんゲノム医療関連4)
▽その45に関する記事はこちら(感染対策のサーベイランス強化加算関連)
▽その47に関する記事はこちら(薬剤使用の適正化関連)
▽その52に関する記事はこちら(不妊治療、生殖補助医療関連)



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【2022年度診療報酬改定総点検5】在宅医療の裾野を広げ質を高めることで、増大・複雑化する在宅ニーズに応える
【2022年度診療報酬改定総点検4】訪問看護の質向上にとどまらず、地域包括ケアシステムの要としての機能にも期待
【2022年度診療報酬改定総点検3】新たに受診時負担課せられる200床以上紹介受診重点病院、診療報酬でどうサポートするか
【2022年度診療報酬改定総点検2】各種加算充実し、医療従事者全体の働き方改革を診療報酬でサポート
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障害者施設でも栄養サポートチーム加算の取得を認め、緩和ケア病棟で疼痛の定量評価を新加算で評価へ―中医協総会(2)
経過措置型療養での適正なリハビリ実施、摂食嚥下支援加算の見直しで中心静脈栄養離脱目指す―中医協総会(1)
不妊治療の保険適用、対象技術や対象患者、施設基準等を学会GLなど参考に設定していく方向確認―中医協総会(2)
摂食嚥下支援加算の「専門研修受けた看護師」配置要件緩和、透析中の運動療法の新評価など検討―中医協総会(1)
大病院の紹介状なし患者、「患者負担は増えるが病院収益は増えない」点を国・保険者が周知せよ―中医協総会(4)
救急医療管理加算、定量基準導入求める支払側と、さらなる研究継続求める診療側とで意見割れる―中医協総会(3)
質の高いリハ提供に向け、回復期リハ5・6の期間制限、第三者評価導入、管理栄養士配置など議論―中医協総会(2)
自院のpost acute受け入れに偏る地域包括ケア病棟、診療報酬上の評価をどう考えるべきか―中医協総会(1)
小児特性踏まえた緊急往診加算・在宅がん医療総合管理料の評価、重症者救急搬送の特別評価など実施へ―中医協総会(4)
ICU看護必要度のB項目廃止案、支払側は理解示すが、診療側は反対し入院医療分科会の批判も―中医協総会(3)
救急患者受け入れ・手術実施などが充実した急性期一般1の新評価、診療側が一部難色を示す―中医協総会(2)
心電図モニター管理などを看護必要度項目から削除すべきか、支払側は削除に賛成、診療側は猛反対―中医協総会(1)
連携型の認知症疾患医療センターも認知症専門診断管理料2の対象に加えるなど精神科医療の充実を―中医協総会(2)
がん患者等の治療と仕事の両立を支援する指導料、対象疾患等を拡大し、公認心理師等の活躍にも期待―中医協総会(1)
2022診療報酬改定の基本方針論議続く、医師働き方改革に向け現場医師に効果的な情報発信を―社保審・医療部会(2)
リハビリ専門職による訪問看護の実態明確化、専門性の高い看護師による訪問看護評価の充実等進めよ―中医協総会
多種類薬剤を処方された患者への指導管理を調剤報酬で評価すべきか、減薬への取り組みをどう評価するか―中医協総会(3)
専門医→主治医への難病等情報提供、主治医→学校医等への児童アレルギー情報提供を診療報酬で評価へ―中医協総会(2)
外来がん化学療法・化学療法患者への栄養管理・遺伝子パネル検査・RI内用療法を診療報酬でどう推進すべきか―中医協総会(1)
かかりつけ医機能の推進、医療機関間の双方向の情報連携を診療報酬でどうサポートしていけば良いか―中医協総会
在宅医療の質向上のための在支診・在支病の施設基準、裾野拡大に向けた継続診療加算をどう見直していくか―中医協総会(1)
「回復期リハ要する状態」に心臓手術後など加え、希望する回リハ病棟での心リハ実施を正面から認めてはどうか―入院医療分科会(7)
急性期病棟から地ケア病棟への転棟患者、自宅等から患者に比べ状態が安定し、資源投入量も少ない―入院医療分科会(6)
顔面熱傷は救急医療管理加算の広範囲熱傷でないが手厚い全身管理が不可欠、加算算定要件の見直しを―入院医療分科会(5)
ICU用の看護必要度B項目廃止、救命救急入院料1・3の評価票見直し(HCU用へ)など検討へ―入院医療分科会(4)
DPC外れ値病院、当面は「退出ルール」設定でなく、「診断群分類を分ける」等の対応検討しては―入院医療分科会(3)
心電図モニター等を除外して試算し、中医協で「看護必要度から除外すべきか否か」決すべき―入院医療分科会(2)
2022年度改定で、どのように「ICU等設置、手術件数等に着目した急性期入院医療の新たな評価」をなすべきか―入院医療分科会(1)
2022年度の入院医療改革、例えば救急医療管理加算の基準定量化に踏み込むべきか、データ集積にとどめるべきか―中医協
看護必要度等の経過措置、今後のコロナ拡大状況を踏まえて、必要があれば拡大等の検討も―中医協総会(2)
看護必要度やリハビリ実績指数などの経過措置、コロナ対応病院で来年(2022年)3末まで延長―中医協・総会(1)
看護必要度見直し、急性期入院の新評価指標、救急医療管理加算の基準定量化など2022改定で検討せよ―入院医療分科会
回リハ病棟ごとにADL改善度合いに差、「リハの質に差」か?「不適切な操作」か?―入院医療分科会(5)
心電図モニター管理や点滴ライン3本以上管理など「急性期入院医療の評価指標」として相応しいか―入院医療分科会(4)
一部のDPC病棟は「回復期病棟へ入棟する前の待機場所」等として活用、除外を検討すべきか―入院医療分科会(3)
ICUの看護必要度においてB項目は妥当か、ICU算定日数を診療実態を踏まえて延長してはどうか―入院医療分科会(2)
救急医療管理加算、加算1・加算2それぞれの役割を踏まえながら「対象患者要件」の明確化・厳格化など検討していくべき―入院医療分科会(1)
高齢化・コロナ感染症で在宅医療ニーズは増大、量と質のバランスをとり在宅医療提供を推進―中医協総会(2)
コロナ禍の医療現場負担考え小幅改定とすべきか、2025年度の地域医療構想実現に向け大胆な改定とすべきか―中医協総会(1)
1泊2日手術等の「短手2」、4泊5日手術等の「短手3」、診療実態にマッチした報酬へ―入院医療分科会(3)
【経過措置】の療養病棟、あたかも「ミニ回リハ」のような使われ方だが、それは好ましいのか―入院医療分科会(2)
入退院支援加算等の最大のハードルは「専従の看護師等確保」、人材確保が進まない背景・理由も勘案を―入院医療分科会(1)

後発品の信頼性が低下する中でどう使用促進を図るべきか、不妊治療技術ごとに保険適用を検討―中医協総会(2)
医療従事者の働き方改革、地域医療体制確保加算の効果など検証しながら、診療報酬でのサポートを推進―中医協総会(1)
かかりつけ薬剤師機能、ポリファーマシー対策などを調剤報酬でどうサポートすべきか―中医協総会
回リハ病棟でのADL評価が不適切に行われていないか、心臓リハの実施推進策を検討してはどうか―入院医療分科会(2)
入院料減額されても、なお「自院の急性期後患者」受け入れ機能に偏る地域包括ケア病棟が少なくない―入院医療分科会(1)
かかりつけ医機能・外来機能分化を進めるための診療報酬、初診からのオンライン診療の評価などを検討―中医協総会(2)
感染症対応とる医療機関を広範に支援する【感染対策実施加算】を恒久化すべきか―中医協総会(1)
2020年度改定で設けた看護必要度IとIIの基準値の差は妥当、「心電図モニター管理」を含め患者像を明確に―入院医療分科会(2)
急性期入院の評価指標、看護必要度に加え「救急搬送や手術の件数」「ICU設置」等を組み合わせてはどうか―入院医療分科会(1)
2022年度診療報酬改定に向け「入院医療改革」で早くも舌戦、「看護必要度」などどう考えるか―中医協総会
大病院の地ケアでpost acute受入特化は是正されているか、回リハ病棟で効果的リハ提供進む―入院医療分科会(3)
適切なDPC制度に向け、著しく「医療資源投入量が少ない」「自院の他病棟への転棟が多い」病院からヒアリング―入院医療分科会(2)
看護必要度II病院で重症患者割合が増、コロナ対応病院よりも「未対応」病院で重症患者割合増が顕著―入院医療分科会(1)
不妊治療の方法・費用に大きなバラつき、学会ガイドライン踏まえ「保険適用すべき不妊治療技術」議論へ―中医協総会(3)
2022年度診療報酬改定論議、コロナ感染症の影響など見据え7・8月に論点整理―中医協総会(1)

医療部会も2022年度改定基本方針案を了承、12月10日の中医協に報告されるが正式諮問は年明けに—社保審・医療部会(1)
2022年度改定基本方針を了承、医療提供体制改革・医師働き方改革が重点課題—社保審・医療保険部会
2022年度診療報酬改定の基本方針策定は目前、オンライン資格確認稼働から1か月間の状況は―社保審・医療保険部会
2022年度診療報酬改定、「強固な医療提供体制の構築」「医療従事者の働き方改革」が重点課題―社保審・医療部会
かかりつけ医制度化を検討すべきか、感染症対策と医療提供体制改革はセットで検討を―社保審・医療保険部会(1)
平時に余裕のない医療提供体制では有事に対応しきれない、2022年度診療報酬改定での対応検討を―社保審・医療部会(1)
コロナ感染症等に対応可能な医療体制構築に向け、2022年度診療報酬改定でもアプローチ―社保審・医療保険部会(2)
「平時の診療報酬」と「感染症蔓延時などの有事の診療報酬」を切り分けるべきではないか―社保審・医療部会
診療報酬で医療提供体制改革にどうアプローチし、医師働き方改革をどうサポートするか―社保審・医療保険部会(1)

中小規模医療機関の標準準拠電子カルテ導入、基金や診療報酬活用して支援へ―医療情報ネットワーク基盤WG